油そば+味玉@MENクライ・港区浜松町
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MENクライ
港区芝1-3-4 山谷ビル1階
手打ちの超極太麺で作る油そばが相当美味しいとの話を知り、確かめに行ってきた。平日の11時20分頃、都営浅草線の大門駅を降り、第一京浜を南に進んで首都高を潜った直ぐ先で左折し道なりに進むとお店があった。ここまで駅から10分弱ほど。店頭の白い暖簾の片隅には「麺食らいやがれ」と墨で書かれているので、これが店名の由来なのだろう。11時半の時点では、店内にはまだ空席があった。入口入ってすぐ左手の小型自動販売機で評判の油そばに味玉トッピングの食券を発券する。900円+150円=1050円。
5分余りで配膳された丼には、あらかじめ香味油+醤油ダレと和えた麺の上にチャーシュー、刻みチャーシュー、味玉、メンマ、みじん切りのタマネギ、ナルトが載り、最後に少量の背脂が回しかけてある。このため、底から混ぜ返す必要はなく、麺と具材がほどよく絡めばOKである。その麺は、幅が1cm前後の手打ち、手切りの平打ち自家製麺。厚みもある。茹でる直前に手もみはされていなかったが軽くよじれてはいる。食べた第一印象は軟らかいと思ったものの、最後の最後に芯が残っているような食感があり、トータルとしてはうどんよりもお団子に近いモッチモチ感がある。こういう麺は、スープで食べるよりも、熱いまま味付きで食べる油そばが麺の特徴が最も分かると思う。タイプ的には遊泳@新宿区西早稲田の自家製麺に似ているように思うが、あちらはうどんライクな食感が特徴的。最近は遊泳以外にもかめ囲@調布市、七彩@中央区八丁堀など、打ち立ての手切り麺が食べられるお店が増えたのは嬉しい。味付けの香味油は、軽やかでしつこさもないので太白胡麻油のような植物系の油ではいだろうか。また、醤油ダレも醤油の風味は穏やかで塩加減も程よくてしょっぱくないし、唐辛子系の軽い辛みと隠し味的なニンニク風味が食欲を一層そそる仕掛けが施されている。食べ始めてしばらくすると、店員さんがラー油とお酢のボトルをカウンターの上に置いてくれた。半分近く食べた段階でラー油とお酢をそれぞれほぼ1周かけまわすと、ゴマ油の香りとほどよい辛味がプラスされ、また、お酢の効果でアブラ感が幾分弱まり、後半に向けての有効な味変となった。2種類のチャーシューのうち、特にスライスされた方は肩ロースのようで、しっとりと軟らかいのに旨味は濃厚で、風味も煮豚ではなく吊るし焼きのような印象を受けた。チョコレート色の味玉は、中心近くまで茶色く染まっていたが、見た目ほどしょっぱくはなくマイルドな味わい。深紅に変色した黄身もしっかりとした味わいで、個人的にはトッピングして正解だった。メンマは…食感、味わいとも記憶に無い。唯一の不満点というよりは問題点は、薬味の刻みタマネギが幅広で厚みもある麺に全く絡まないこと。このため、タマネギのほとんどが麺を食べ終えて残ったタレ+香味油の混合液に沈んでしまっている。このメニューには、小さな湯飲み茶碗に入ったスープが付く。麺を食べ終えて口中をさっぱりさせようとスープを口に含んだら、何と、ゴリゴリの煮干しスープ。ラーメンスープにはふさわしいかもしれないが、油そばの”あがり”的スープには日光の手前だと思う。
手打ち、手切り麺の美味しさが存分に味わえた一杯だった。12時近くになった退店時には店頭に10人弱が列を作って空くのを待っていた。通りすがりに入るような立地条件ではないことから、皆さん、狙って来ているのだろう。人気店であることを改めて思い知らされた。蒲田にも系列の油そば専門店が5月にオープンしたそうなので、この味ならそちらも味わってみたくなった。
・お気に入り度:〇+
Albums: 東京のラーメン・その3
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